脳血管性痴呆は、動脈硬化や脳梗塞が原因です。MRIでラクナ梗塞(穿通枝という細い血管が詰まる)が認められても、殆どの医師はあまり問題視しませんが、ラクナ梗塞があるということは、動脈硬化や易血栓の状態にあると考えられます。ラクナ梗塞を放置すると、脳血管性認知症に進行するだけでなく、広範囲な脳梗塞を起こす危険性もありますので積極的に予防を講じる必要があります。動脈硬化も活性酸素によりますので、ビタミンC・ビタミンEなどの抗酸化物質の摂取は重要です。また血流改善・血栓抑制には、EPA・ナットーキナーゼ・などの摂取も大切ですし、脳循環・代謝改善にはイチョウ葉エキスが効果的です。
②アセチルコリンの前駆体であるフォスファチジルコリン(レシチン)の補給でアルツハイマー型認知症の進行が抑制されたとの報告があります。フォスファチジルコリンは単なるアセチルコリンの前駆体ではなく、神経細胞や核膜の主成分としても重要な物質で、脳の神経機能維持には欠かせない栄養素です。アルツハイマー型認知症の患者さんは、脳内のアセチルコリンが不足状態にあり、不足分を補うために神経終末で細胞膜のフォスファチジルコリンを自己分解するので、膜障害、ひいては神経機能障害が起きます。フォスファチジルコリン単独を補給するのではなく、フォスファチジルセリンやビタミンC・Eなどの抗酸化物質やタン白質なども同時に摂取することで相乗効果が高まります。
③アスピリンはシクロオキシゲナーゼ2(COX‐2)を阻害しPGE2合成を抑制しますが、胃粘膜障害などの副作用がありますので、COX‐2阻害作用のあるビタミンE(トコフェロール・トコトリエノール)の摂取の方がいいでしょう。尚、γ‐トコフェロールの方がα‐トコフェロールに比べCOX‐2の阻害に優れています。また、γ‐トコフェロールとγ‐トコトリエノールの代謝産物であるLLU‐αがCOX‐2酵素の強力な阻害剤であることも明らかになっています。
④尿酸は高いと痛風になるので低い方がいいと思われていますが、単純にそうとは言えません。尿酸は人間が体内でビタミンCを産生できなくなったかわりに、抗酸化物質としての役割を果たしているので、尿酸値が3未満の方は活性酸素を消去しきれずにガンや認知症になりやすいという報告もあります。